器記 お り べ 2012/09/08 koyama 辻が花染めを思わせる、緑と白の色合い。縞萱です。「おっ おりべ・・・」なんて簡単に思ってしまう。白地に絵付をしたくなるが、無用であることもすぐに悟る。何も足さない何も画かない・・・どこかのCMみたいなシンプルさもいい、これだけで(イキ)である。織部は敢てここで筆を執る、(野暮)への挑戦ともいえる。
おしらせ G.正観堂/個展口上 2012/09/08 koyama 「人は声や音なしでは暮らせないように 人は沈黙なしでも生きることはできない。」(瀧口修造) 一度だけ西落合のお宅を訪ねたことがある ガウンを着て奥様とふたり玄関先まで本が積まれた狭い少し暗い場所で まるで時間がとまったかのように自らの近況を語られた ことばが内側からボーッと光を発しているなかに立ち尽くしている錯覚に陥っていた 器を手にするときの法悦も案外こんなことなのかもしれない