3/6~3/10 しぶや黒田陶苑さんでの個展・・・終了しました(^-^)

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今回は昨年の長野での地震の被害や例年の2倍に及ぶ大雪の為、何かやっとたどり着いた感のあるこの頃です。地震では作り置いた物の4分の一ほどが壊れ、晴れの日が続かず雪片づけの毎日。“長かった~”というのが素直な気持ち。1月下旬に焚いた窯は寒さでモルタルが凍らぬようにと窯焚きを待っての修理・・・。ともあれ窯は上手く焼け、後はご覧いただくばかり<(_ _)> 

今年はSNSで知り合った方々や 40年振りに会う人など思い出深い会となりました。その一方で20年欠かさずに見に来ていただいた方がご高齢で来られなくなるなど一抹の寂しさもありましたが、無事終了いたしました。来ていただいた皆様有難うございました。

黒い器の肌

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黒い器・・・茶碗の器肌を観る。黒の中には無数の原色が散りばめられて、煌いている。

生きた黒とはそういうものだ・・・と思った。死んだ黒にはその煌きがない。この黒の釉薬には戸隠の林道の側壁に露出した紫の石粉が入っている。それと黒姫山のベンガラ、松灰・・・etc  素材を替えた釉薬を3種作り、使うたびに少しづつ入れ合わせているから

いまはどんな釉薬の構成になっているのか、厳密には分からない・・。

粉吹き

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焼き物に“粉吹”とか“粉引”と呼ぶ、技法がある。 鉄分の多い土で成形した後にカオリン(白い土)などで薄っすらと化粧掛けして焼成したものだが、李朝でもその素朴な風合いが好まれたのか随分と作られた。

 

11月の中旬に吊るして一か月ほど干しておいた柿を藁を敷いた紙箱にいれて3週間ほど寝かせておいた干し柿を、取り出してみた。

 

“粉を吹く“というが、見事に白い粉を付けて美しく並んでいた。身も締まって丁度食べ頃になっていた。日本人の甘味の基準は、この干し柿の甘さではないか・・・と思うぐらいに自然な甘さで見て味わって感激した。

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以前に作った粉吹きの俎板皿に乗っけてみたら、その白の表情があまりに似ているのにまた驚いた。