燭台のこと

 

 

 

 

燭台は,好きで幾体か作った。桃山期のものは、南蛮人燭台
と呼ばれていて
白人の商人や有色人の従僕のものがある。
南蛮人屏風などみてもフリル付きの商人や僧侶の身なりほどではないにしても
屈強なアフリカ系の従僕が結構カッコイイのだ。
織部焼のなかでも、一番遊びごころを誘う仕事だったに違いない。
ぼくの作るものは、どことはなし僕に似てると云われるが仕方がない
が本当にそうなのだろうか。
自分の姿が自分の脳に刷り込まれているのだから・・・・・か。
ローソクの炎で何杯でも酒が飲める、光の刺身みたいなものだ。


そうだ、バシュラールの著作に「蝋燭の焔」がある.
「…焔は、われわれに想像することを強いる。」
というが・・・けだし名言である。