「思記」カテゴリーアーカイブ

げ ん の しょ う こ

迂闊だった・・・庭先にまだ知らない花があった。「なんだろね・・・」とシャッターを切ってから戸隠
の花ばかりの本で探した。名前を見てびっくりした。きっと家人から聞いてもすぐに忘れていたと
いうのが真相だろう。別名のみこしぐさ、テキメンソウなら覚えていそう?である。花のとなりの
ロケットみたいなのが実で下のほうから割れてクルクルッと巻きあがり種を飛ばす。その後の形が
神輿みたいなのだ。もう覚えた・・・とりあえず。

 

      

 

 その後のゲンノショウコ。五つの梁をもった神輿の屋根のようでもある。径で1.5センチほどの花だ
から見過ごしてしまう世界だ。カメラを向けるというのは、意識化することでもあるな・・・と思った。

つ ゆ く さ


「みてみてみて・・・」と咲いている花ではない。恥ずかしながら、これがツユクサと確信のないままカメラを
向けた。(たぶんツユクサ・・・)でも文句をいわないような佇まいである. この空の青も控え目で美しい。知
識の補充のため調べてみると自家受粉もできて、友禅染めでは下絵用染料というからどこまでも控え目
だ。記憶の隅のほうに子供たちが小さなころ、この花弁を潰して青色を採っていたことを思い出した。
「空の青」・バタイユの小説にありましたね。

 

 

む く げ

 

 

 

 


他所の家ではとうに盛りを過ぎているムクゲだけれど我が家では、いまが一番きれいに咲き誇っている。
ほかの花もワンテンポ遅い気がする。春先のこぶしなども、木は大きくなったけれど20年花が咲かずに
いた。
「中々、咲かないものなのョ・・・」と慰める人もいれば、「切ってしまえ・・・ば」と表現する人もいた。脅しが
効いたのかどうか、この頃は時々咲く。このむくげも、昨年随分切り詰めたせいか花が必死にさいている。

つりふねそう

 

 

 

 

 

戸隠に移り住んだ30年ほど前、家の周囲はこの花ばかりだった。その頃
に比べれば随分少なくなっている。人が住むことで環境が変わり、そうな
ってゆくのだが、土方巽さんはコンラッド・ローレンツの著書「攻撃」を
指差しながら「植物もね、考えているんだよ・・・僕はずっとそう想っていた
。この本のなかにそのことが書いてある。」と語り始める。つりふねそう
のこの形も「それはねェ、考え尽くした末でしょう・・・」と思いたい。