器記 の べ お く り 2012/10/08 koyama コメントする この頃はあまり見ることのない葬送儀礼があった。【諸行無常是生滅法」「生滅々己寂滅為楽」とそれぞれ書かれた幟が風にはためくさまは、故人の「想い」がその風土に融け行く場にも見える。けっして豊かではなかったであろう山里のなかに生まれ、また土に還る。(からだ)という器は、文字どうり燃え尽きはしたが、草葉の陰であるいは空からでも子孫を見守る祖霊となる。こんなに風に送られれば本望だろう。宗派・思想はどうであれ、想いが想いを弔うのである。