京都の事で思い出すのは、京大西部講堂の穴だらけの天井から大道具を吊るした記憶からで、「・・・今
回は男たちの踊りがいいですからねえ・・・」とごきげんな長い寝言をいった土方さん。柴山勝さんとの
骨董店巡り「買えないものは、よ~く見て覚えてそれから外に出てからスケッチ!」でもなんといっても
正観堂さんや鍵善さんの御主人の親身に世話をしてくださるお人柄が京都そのものに思えるこの頃で
す。まだまだいろいろ ・・・思い出沢山の京都です。
秋 明 菊
秋明菊が咲き始めました。スラッと高くて風に揺れる姿が可憐です。八頭身美人というところか。白い
花がひときわその名を象徴するように、周りを明るくする。随分以前のことだが我が家に秋明菊がなかっ
たころ個展会場の飾り付けに御近所から花を頂いたことがある。個展が終わりお礼に頂き物の菓子折り
を持っていったのだが「そんなタイソーなモナーいただけねぇ・・・」と受け取って貰えなかった。その時か
ら花言葉が「カタクナな明るさ」になった。
一か月が経ち・・・姦しいほどのはなが咲いている。これほどあると、なんだか雑音めいてくるが今手元に
ある本「音 沈黙と・・・・」の著者ならばきっとこの花の有り様からでも聞いたこともないような音を生み出
すのだろう。
スピリットの器
2002/7 月刊みんぱく誌上でこの本を知る。著者は徳井いつこさん。「私的 織部参考文献」から抜け落
ちていた。プエブロ・インディアンの土器つくりにまつわる精神文化について書かれてある。それは、どこ
か懐かしい神話世界への導き。ご一読あれ、大地との距離が少し近くなるのを感じるかもしれない。心の
御馳走になること請け合いの「おや、これは織部の世界・・・」と思った一冊。
10/23追記
2007/10のギャラリー雲母のDM口上でこのことに触れている。