げ ん の しょ う こ

迂闊だった・・・庭先にまだ知らない花があった。「なんだろね・・・」とシャッターを切ってから戸隠
の花ばかりの本で探した。名前を見てびっくりした。きっと家人から聞いてもすぐに忘れていたと
いうのが真相だろう。別名のみこしぐさ、テキメンソウなら覚えていそう?である。花のとなりの
ロケットみたいなのが実で下のほうから割れてクルクルッと巻きあがり種を飛ばす。その後の形が
神輿みたいなのだ。もう覚えた・・・とりあえず。

 

      

 

 その後のゲンノショウコ。五つの梁をもった神輿の屋根のようでもある。径で1.5センチほどの花だ
から見過ごしてしまう世界だ。カメラを向けるというのは、意識化することでもあるな・・・と思った。

トップページの大窓に

    灰釉と緑釉の長皿

大窓絵を正観堂さんに出品する黒織部茶碗と酒盃・花壺に入れ替えてみました。酒盃は、コレクターの方 や愛飲家にもっとも身近な器として人気がありますので、いつもより少し多めに出品します。 いまさらですが、使える・味わえる・育てる・ポケットにしまえる・種類は無限・・・焼物のたのしみのす べてを兼ね備えている盃。女性にとっては、豆皿が近い存在?でしょうか。
宝石でしょうか。

                     花壺

                   酒呑み道具

 

 

 

 

お  り  べ  

辻が花染めを思わせる、緑と白の色合い。縞萱です。「おっ おりべ・・・」なんて簡単に思ってしまう。
白地に絵付をしたくなるが、無用であることもすぐに悟る。何も足さない何も画かない・・・
どこかのCMみたいなシンプルさもいい、これだけで(イキ)である。
織部は敢てここで筆を執る、(野暮)への挑戦ともいえる。


G.正観堂/個展口上

「人は声や音なしでは暮らせないように 人は沈黙なしでも生きることはできない。」
(瀧口修造) 一度だけ西落合のお宅を訪ねたことがある ガウンを着て奥様とふたり
玄関先まで本が積まれた狭い少し暗い場所で まるで時間がとまったかのように自ら
の近況を語られた ことばが内側からボーッと光を発しているなかに立ち尽くしている
錯覚に陥っていた 器を手にするときの法悦も案外こんなことなのかもしれない