戸隠という土地柄がそうさせるのですが、神社に詣でることが多い。
初もうでに始まり、朝の散歩で行くこともある。
考え事がまとまらぬ時や、最期の神頼み、ときにはあてもなく訪ねるということもある。
やっぱり何度訪ねてもいいものだ。
からっぽの空間に身をゆだねているうちに、からっぽがうつってしまったような・・・。
少し軽くなった気分で石段をおりている。
とはいっても、それほど信心深いわけでもない。
神社の境内の
いつもそこにいる 「こまいぬ」 ばかりを撮った写真集を見たことがあったが
その容姿がことごとく違う、甚だしく違うのに驚かされた記憶がある。
部分の強調と力技のバランス感覚の放棄
・・・作り手の想像力にまかせた分だけの貌があるのか。
・・・
少し妖気を孕んだような
どこかに素朴な可笑し味をたたえているものが好きだ。
ここにも織部につながる日本のかたちがある。
(李朝民画などと魂を同じくするとでもいったらいいのか・・・)
戸隠神社中社の小さな狛犬
宝光社