径で12㎝~9㎝ほどだろうか ぼくが小さい頃50年ぐらい前にはオテショと呼んでいた 祖母や母の口から 発せられった器の名前で耳に残っているのは・・・オチャワンの他には これぐらいではないか
そのころはまだ 冠婚葬祭は家で行っていたから 大小の器が蔵には様々にあった 大概が染付 (・・・大鉢・甕は地元の松代焼だった) その頃でもあまりに地味な存在であったから意識することもなかったが 旧知の美濃焼愛好家の方からの依頼で江戸初期の絵織部の手塩皿の写しを作ってみたのが初めで もう5年以上になるか定番で絵変りの手塩皿を作っている
時代物の写しだから少し滋味とでもいうものが欲しくて それまで使っていた釉薬ではなく 天然の長石を使ったのが効を奏して窯の置き場所に因って頗る色合いを変える 皿となった
何といわず使い回しのできる収納の心配もいらぬ 将に重宝この上ない器である
仕事初めの 絵付けのアプチュードにもこれは必須なのである