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香合

臥牛
かわせみ
おかえる
かえる

 

 

 

 

 

軟らかいうちに蓋を被せて
変形させる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香合に於いてもまた 織部は様々な姿を見せた
抽象的・幾何学的な形から 動物・植物・人物まで
掌中に”軽味”と”かわいい”世界を 展開した

土の塊を 半分に切って作る場合もある

 

 

緒方真太郎回顧展 のごあんない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緒方真太郎回顧展
2017・5/30~6/4 10:00~19:00
アートガーデンかわさき(JR川崎駅東口より徒歩3分)
リバークビル3F
問い合わせ;真プロジェクト09043927136

1949年7月熊本に生まれる 18歳で上京 1970年代前半に長野市の朝倉征男(余談ですが舞踏家の玉野さんの弟子だった真理ちゃんも数年ここにいた)のもとに寄寓しながら全国を旅する その後与論島に落ち着く ここで火事に遭遇し全身に火傷を負う 熊本で数年療養後 川崎に移り絵画の制作を本格的に始める 2016年亡くなる

僕とは義理の兄弟の関係でした 火傷で引き攣った皮膚が労働を拒んだため 静かにアパートのなかでの絵画制作に没入する日々でした 「食事はそれほど摂らなくていいの お米はお酒で摂るから・・・ふふふっ」 といってもアル中の様な事は無く 静かにトム・ウェイツなど歌いながら 美味そうに飲んでいたことを想い出します 六畳二間の部屋は塵ひとつ無く整って僅かな本とCDとベットと描きかけの作品が品良く置かれてあるばかりで 日頃の暮らしぶりがどんなであるかが忍ばれた 公募展に数度出品して賞などをとったことがあり 「審査員の河北倫明氏に随分褒められたよ~ 賞金が欲しかっただけだけど・・・」なんてこともあったらしい 生活保護を受けていたこともあり個展などは行わなかったが友人の元に所蔵されている作品と 亡くなった後 押し入れに保管されていた丹念に描きこまれた作品が開陳されます

 画集も刊行されるようです ご興味のある方は是非お出かけ頂き 作品にふれて頂ければとご案内申し上げます

ミミズク香合ネタ・・・で

桃山期に作られた織部の香炉に ミミズク香炉(高さ11㌢程)がある。
20年前になるけれども 家族で10日間の東北旅行をした折に岩手県の久慈のあたりだったろうか 全紙大のアジア民族博物館のポスターが目に入った。 ポスター一杯に大きく引き延ばされた竹で編まれたミミズクの工芸品だったけれど それは間違いなくその織部で作られたミミズク香炉と瓜二つのものだった。それが何に使われ、いつ頃作られたものかはついに分からずじまいになってしまったが・・・。
織部に限らず桃山の茶陶には 水指・花入れ・鉢などに 東南アジアの竹工芸の器の形を模したものがかなりある。 正確に写すというよりも その形の印象を借りて ”もどき・やつし”をしているといってもいいかと思う。
素材を置き換えるという”竹→土”ことは、どんな意味合いを含んでいたのだろう。 本来あった形の意味が省略され 痕跡を留めるだけとなっていたり 部分の強調によって 歌舞いてみせているものもある。つまり桃山の創造とは 相対立する現象を互いに互換するように補完するように用いているのではないだろうか。・・・もどき・やつし・かぶきという方法を用いて。
引用の迷宮に遊び、謎解きを愉しんでいる高等遊民のカンブリアン的創作の時代だったとも見える。

ミミズク香合ネタといっても 何かある訳ではない。香炉でも香合でも
当時はいろいろ作られている。ことに小品の水滴などにもミミズクに限らず動物を模したものが随分みられる。
ぼくも、気が付くと何かと、動物ものを作ってきた。”・・・かわいい~”ということもあったのかと思うが、最近はアニミズム的なところでの”カミ”を何かしらみんな感じているのではないかと思い始めている。
蛙・ウサギ・猿・雀・水鳥・蛇・クマ・虎・獅子・・・どこかに象徴的な意味を内在させて 無意識の物語の中に遊んでいる。神話の世界に立ち返っているような空間を知らず知らずのうちに追体験しているのかもしれない。

・・・・このあたりのことも、「人と物の関係」を考える上で大切な要素と考えている。

 

ミミズク香合