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秋は忙しい・・・

 様々な山の果実が採り頃を迎える秋は 気もそぞろにあっちに行きこっちに行き  せわしなく目配りをして歩きまわっている
野葡萄
山の果実酒は疲れを取り 気力を充填してくれる・・・そんなことを実感している   日頃飲む酒屋で売っている酒は 香りや美味さを競っているようだが・・・と  思い至る 無尽蔵にある薬酒のもとを手近なところで調達すれば いいのだ
山の宝石とも呼ばれるが・・・
福島あたりで良く作られていたという野葡萄酒は 家庭の常備薬として重宝していたらしい 打ち身に塗ったり 飲めば肝臓にいいという 友人の地歌舞の宗匠に差し上げたら「すごいのよ~ 眠る前に盃一つ飲むだけで疲れが取れてるの・・・」と 効果の程を保証してくれた
サンシュユ
サンシュユもアキサンゴと呼ばれるほど美しい赤い実を付ける 昨年は異常なほど実を付けたが今年はその反動なのか あるいは夏の暑さのせいなのか さっぱり少ない・・・今年は果実酒を作るほどもない (マタタビでも探しに行くか・・・) 

古染の形に織部の絵付け・他

昨年から取り組んでいる古染付の向付の土型を使って 織部のバリエーションとして展開してみる 侘び茶とか闘茶と一線を画しているのは 無限に展開して行ける意匠の変化がある 意匠が生き物のように蠢き 定着し くっ付き 統合され ・・・省略され 転移と変容を繰り返す そこに織部の真骨頂があるのではないか

地梨

無骨な男の握り拳のような実 だが 香りが頗るいい 家の周囲には藪に紛れて そこにも ここにも赤い花を咲かせている だが 案外実をつけることは少ないのだ と地元の友人が言っていた
草木瓜の実 地梨
庭先にあったものに実が付いていた 7つ  ひとしきり香りを楽しんでから 酒に漬けた 半年は我慢かな・・・
果実酒に

陶片? 

陶片(江戸初期辺り)に足を付けて小向にした
確かに 焼物の欠片であるから 陶片に違いはない さりとてそれを物として見た場合には 何ら不都合のない器であることであるか 手のひらの半分に満たない不定形のものではあるが 十分に用を充たす器と想う 物の有つ力とはこのようなものである つまり欠片となってもその美しさの質を失わないもの・・・