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ぎ お ん


辰巳橋を渡ると若者が俄か舞妓さんを撮っていた。まさしくここは虚々実々の世界のY字路である。

この辰巳橋界隈は祇園を訪れたことのある人は、一度は立ち寄るのではないでしょうか。白川の脇に
櫻の枝がたっぷりと張りだして花の時期はことのほか美しい・・・らしい。そして辰巳稲荷。
いつ通っても誰かが写真を撮っている。右に行けばお茶屋さんが並び、左に行けば中ほどに吉井勇の
歌碑が建っている。

        かにかくに祇園はこひし寝るときも 枕の下を水のながるる

何てことはない遊び人だった吉井のしみったれた句にしか思えんけど・・・なんていったらしかられるか?
単なるヒガミだね。

志功が板画にした流離抄には、いい句があるのにね。

             夕ざれば狩場明神あらわれむ
           山深くして犬の聲する    《右の板画の句》

【・・・「ゴンドラの歌」もそうだ。 ♪命短し恋せよ おとめ・・・♪】

           山に問う山は答えず山をゆき
                  山のこころをいまださとらず

この句は岩田慶治さんがどこかで引用していた気がする・・・記憶違いか・・・。

京都市考古資料館

京都市考古資料館の特別展示「三条せともの屋出土茶陶 ひょうげた器」を観に行った。・・・満足‼・・・。
焼物好きのカーク夫妻と展示品の写真を沢山撮った。せともの屋の屋敷跡からのまとまった発掘という
ことで伝世品でも窯跡からの発掘でもない、志野・唐津や信楽・備前もまざる。窯道具もある。織部好き
ならば是非見ておくべきだろう。権力の移行期に思想統制的背景によって、突然破棄されたともいわれ
る、一群である。

                                                                   これは手付きの平向付。アーチ状の持ち手が欠損しているのが判るでしょうか。伝世のもので形などを
変えて寄せ5客の組物にしたのがあるけれど、やはり希少種だと思います。絵は考えて描いたというよ
りも「トリアエズ波で・・・」といった軽さが押し付けがましくなくていい。食器棚では邪魔者扱いされ
そうだが、これ一つあれば色々楽しめるはずだ。個展に出したりすると、意外に手に取る人が多い。
10/14追記

手 塩 皿

ぼくの仕事の半分は、平向付以下の小さなうつわだ。小向付を作り始めたころからその傾向が強くなっ
た。多くの型と絵柄を展開でき、また焼きの変化を得ることが出来るからだった。また、それを楽しん
で呉れるお客様の声も後押しをしてくれた。一昨年から、この手塩皿のシリーズが始まる。古い物の写
しの仕事がきっかけだった。新しい長石との出会いも変化を倍増させた。絵付けは、一皿一皿違うもの
を描くことで唯一の器になる。
                                                                  

絵付けが愉しくなったのは、良い筆を使うようになってから・・・。高崎の筆屋さんの物だ。それまでも
いろいろ試してはみていたが、想うような線が描けなっかった。なにしろその筆が手に入ったときには
うれしくて渦巻きばかりを描いていた。くるくるくるっと筆が勝手に描いてくれる。そのころはすでに
朝1時間の乱暴な写経で「日々の筆慣れ」は出来ていたので、次は絵柄のバリエーションを徹底的に頭
に叩き込むことに専念した・・・そんなことを4・5年はしただろうか。
今の筆も満足しているわけではない。もう少し腰の強い、それでいて穂先の柔らかいものが欲しい。
10/18追記

 

そば切り

 

 

ここ数年目立ってソバ畑が増えて白い花が目を楽しませてくれます。「ソバ打ち渡世人」を自称して
いる旧知の池田さんがそば打ちに出かける新潟県三条市の徳誓寺さんに2日間のそば打ち体験と「小
作品展」で(新潟の美味しい酒と海の幸に酔いしれながら)、行ってきました。二言目にはダジャレの
話に疲れながらも拘りの道具と蘊蓄の間に聞こえるそば切りの音が心地よく耳に響きます。またお彼
岸でもあり、地元の方々の篤い信心もこころに残りました。合掌

                                                                

 

                                                                      

手だけではナンなので、一応こんな絵も。そば打ちの台、そばを入れる箱、受講生の包丁箱、のし棒
入れの塩ビ管、手打ちのmy包丁入れなどを自作、台の腰巻、のぼりを特注・・・と歯の抜けた口元から
「どうだ‼」と云わんばかりに息を洩らして、押さえた笑いから自作・自演のそば道場は始まるのだ。
水はもちろんポリタンクに詰めた戸隠の名水を持っていくのである。