折口信夫 「類化性能」という方法
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型に始まり 型に終わる
=型= 型とは何か・・・と考えるまでもない、ヒトの暮らしの日常を見渡せば有形無形の事々に、例えば道具の使い良さを求めるための型があり、また人間関係を円滑にするためのルールや言葉遣いの型がある。型を知りまた型を身に付けて、物を作り日常を送ることで得るものは多い。それを師匠や親からの言葉や仕草から覚えることもあるだろうし、それとは知らず日々の暮らしの中から身に付くこともあるだろう。生まれてから死すまで“型”によって生かされていると言ったら、言い過ぎだろうか。
松尾芭蕉はこんなことを言い残している・・・
「祖翁口訣」より
=翁曰く、格に入りて格を出でざる時はせばく、格に入らざる時は邪路にはしる。格に入り、格を出て、初めて自在を得べし。=
★自在⇔輕み⇔わび
「輕み」とは「まこと」が時・所・人に応じて現われるさいの自在さに謂いである・・・ 倉沢行洋著 「対極 桃山の美」より
そんな型の側から、織部をみるのがぼくは好きなのである。
織部焼を自由奔放・豪放磊落・ヒョウゲモノと形容するだけでは片手落ちだと考えているからである。