「思記」カテゴリーアーカイブ

つ ゆ く さ


「みてみてみて・・・」と咲いている花ではない。恥ずかしながら、これがツユクサと確信のないままカメラを
向けた。(たぶんツユクサ・・・)でも文句をいわないような佇まいである. この空の青も控え目で美しい。知
識の補充のため調べてみると自家受粉もできて、友禅染めでは下絵用染料というからどこまでも控え目
だ。記憶の隅のほうに子供たちが小さなころ、この花弁を潰して青色を採っていたことを思い出した。
「空の青」・バタイユの小説にありましたね。

 

 

む く げ

 

 

 

 


他所の家ではとうに盛りを過ぎているムクゲだけれど我が家では、いまが一番きれいに咲き誇っている。
ほかの花もワンテンポ遅い気がする。春先のこぶしなども、木は大きくなったけれど20年花が咲かずに
いた。
「中々、咲かないものなのョ・・・」と慰める人もいれば、「切ってしまえ・・・ば」と表現する人もいた。脅しが
効いたのかどうか、この頃は時々咲く。このむくげも、昨年随分切り詰めたせいか花が必死にさいている。

つりふねそう

 

 

 

 

 

戸隠に移り住んだ30年ほど前、家の周囲はこの花ばかりだった。その頃
に比べれば随分少なくなっている。人が住むことで環境が変わり、そうな
ってゆくのだが、土方巽さんはコンラッド・ローレンツの著書「攻撃」を
指差しながら「植物もね、考えているんだよ・・・僕はずっとそう想っていた
。この本のなかにそのことが書いてある。」と語り始める。つりふねそう
のこの形も「それはねェ、考え尽くした末でしょう・・・」と思いたい。

戸隠山

 戸隠山雲

 戸隠神社が開かれる前は、そもそも九頭龍神が祭られていた。いまも、もちろん
水の神として奥社左隣に社殿が鎮座する。ときどき龍のすがたのような雲が発生する。